医療崩壊

先月21日に開催された浜松毎日文化サロン講演会


TBS「朝ズバ!」でもおなじみ毎日新聞論説委員の与良正男さんと国際医療福祉大学教授で心臓外科の権威でもある小坂眞一さんの対談形式によるものでした。
 


対談の内容はズバリ、日本の医療崩壊について
 


人口1000人当たりの医療従事者数はアメリカ14.3人・ドイツ13.1人・イタリア10.7人に対し日本は8.4人

また人口1000人当たりの医師数もOECD平均3.1人なのに対し日本は約2人


GDP(国民総生産)に占める医療費の割合は先進国の中で21番目


一方、家計に占める医療費用の割合は、アメリカ(18%)を除く8カ国(仏・独・伊・英など)の平均が3.3%なのに対し日本は11.1%


というように、日本では医療に対する公的資金(支援)が先進国の中でもかなり低レベルである。


しかも小泉改革による聖域なき歳出削減で、現状でも少ない医療費も削られてしまった。

 

しかしながら公共事業費はサミット6カ国(カナダ・米・仏・独・伊・英)の合計が2682億ドルなのに対し日本はなんとその合計よりも多い3276億ドルも公共事業にかけている。

 

各国による統計方法も差があるので、一概にこの数字どおりの比較とはならないものの、極端に道路などの公共事業費が突出していることは確か。

 
 

一般勤務医の年収は他の職業に比べて決して高いものではなく、なおかつ私立医大に入学する場合は高額の学費を払わなければならず、開業医の子弟を除けば、一般家庭の子息が私立医大に入るのは困難な状況にある。

 

以上のような状況から、一般勤務医はすでに減り始めているが、中でも過酷な労働を強いられる、外科や麻酔科、産婦人科などでの減少が顕著である。

 

例えば外科志望者の変遷をみると


1990年頃、外科医を志望するのは毎年1000人程度いたが、2002・3年には800人程度と大幅に減少している。

 

この様な状況を考えれば、いずれ一般市民が治療を受けたくても受けられない、いわゆる医療崩壊が近い将来起こるのは確実である。

 

そうならないために政府がすべきことは、GDPに占める医療費の割合を8.2%から10%にすることだが、金額ベースにすれば10兆円(毎年2兆円)。

 

公共事業費に比べれば、わずかな財源を医療費に回すことで可能である。

 

日本全国の病院の7割以上が赤字(06年)という現状からすれば一刻も早く政府が医療問題に真剣に取り組んでもらいたい。
 


というものでしたが、最後に小坂先生の「国と医療とを亡ぼさぬための提言」を発表して終了しましたが、日頃医療の最前線にいる人の熱い想いが伝わる対談でした。

 

そして深刻な医療問題について真剣に考えなければならないということを痛感した次第です。

  

 
当日使われた資料はこちらから

http://lohasmedical.jp/blog/2009/04/post_1716.php#more

 
 
 
 

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